日本人女性は世界的にみて明らかに痩せています。これは「平均身長の伸びに対し、平均体重の伸びが少ない」という非常に単純な事実からも明らかです。自分は太っていると思っている方も、もしかすると世界標準からみれば充分痩せているのかもしれません。

近年、タップダンスの衣装について、日本における国の健康調査報告によれば、日本人女性のうち20歳代の22%以上、30歳代の17%近くが低体重であるということです。ここでいう低体重とは、身長と体重の比率を示すBMI値が18.5%以下であるという意味で、例えば体脂肪率などは考慮されていません。しかし、この20年ほどで痩せている女性の割合が、急激に増加しているのは事実のようです。
この女性の低体重化が、その女性の将来に大きな影を落とすといわれています。実際、出生時に体重が2500g未満の低出生体重児は、1980年には5.2%であったのに対し、10年後の1990年には6.3%、2000年には8.6%、2009年には9.6%と増加傾向が続いており、このことの原因のひとつが母体の低体重化にあると考えられているのです。

母体が痩せすぎていると、胎児の発育に必要な栄養状態を維持することが困難になり、低体重児出産の傾向を強めると考えられています。また、他の先進諸国が女性の体格向上にともない、出生体重も増加していることと比べても、日本人女性の低体重児出産傾向の増加が明らかに異常であるといえるでしょう。ここにはもちろん、日本人女性の高齢出産の増加や、若年世代での喫煙率の上昇、あるいは不妊治療による影響などのさまざまな要因も絡んでいるとはいえ、それでもやはり低体重化の影響が強いとする意見は、概ね一致しています。

低出生体重児として生まれてきた場合でも、在胎週数が正常出産のそれに近ければ大きな問題にはならないことが多いとされていますが、逆に在胎が36週未満のいわゆる早産児は、通常は集中治療室での処置が必要となります。さらに32週未満である場合、重篤な呼吸器障害や合併症、循環器系の障害といった致命的な状態に陥ることも多く、低体重、早産が如何に危険であるかがうかがい知れます。また、出生時は問題が無くとも、低出生体重児は将来的に高血圧や糖尿病、高脂血症といった病気の罹患率が高まるという調査結果もあるそうです。

「小さく生んで大きく育てる」ことが良いとされた新生児の体重に関する認識は、現代において大きく様変わりしているのです。